てぃーだブログ › おーるないと ☆ G行為

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Posted by TI-DA at

2021年05月16日

恣意

言葉を意味として理解していても、
心が感じているかは分かりません。

楽しい、悲しい、寂しい、恋しい。
愛しい、苦しい、虚しい、欲しい。

美しい、親しい、優しい、貧しい。
新しい、難しい、嬉しい、正しい。

曖昧な感情を曖昧な言葉で固定し、
理解したつもりになっているから、

交わす言葉の解釈に齟齬が生まれ、
出来た溝を埋めることも出来ずに、

勘違いしたまま、すれ違ってゆく。
すれ違いながら、歩み寄ってゆく。  


Posted by 紫風子 at 19:53感 ( sentimental )

2021年02月11日

虚ろは移ろわず

感情が曖昧だから、
言葉に置き換えて独立させたら、

不明瞭な輪郭が、
心に浮かび上がり世界を狭める。

見えなかったものが、
見えるようになり、

同時に、

見えていたものが、
見えなくなってしまった。

毎日、歩いていたら街路樹の葉が、
段階を踏んで色彩を変化させるように、

流動的な感受性を、
固定して束縛したことが、
きっと間違いだったのだろう。

風が強い昼下がり。

見方一つ変えれば、
景色は違って映るはずなのに。  


Posted by 紫風子 at 12:16

2018年11月18日

知っています

「可愛いですね」と褒められました。

 知っています。


「不細工ですね」と貶されました。

 知っています。


「優しいですね」と言われました。

 知っています。


「性悪ですね」と吐き捨てられました。

 知っています。


「変態ですね」と笑われました。

 知っています。


「鬼畜ですね」と気味悪がられました。

 知っています。


「内股ですね」と指摘されました。

 それは知りませんでした。


 ありがとうございます。  


Posted by 紫風子 at 21:40呟 ( talking )

2018年11月12日

ありません

 好意に理由はありません。

 嫌悪に原因はありません。

 楽観に根拠もありません。

 悲観に所以もありません。

 性格に子細がありません。

 存在に原理がありません。 

 本当に本当にありません。

 本当に本当はあるけれど。  


Posted by 紫風子 at 20:00嘘 ( liar )

2018年11月07日

勘違いしている

 暗いんじゃない。
 深いんだよ。

 臆病じゃない。
 慎重なんだよ。

 冷めてるんじゃない。
 冷静なだけ。

 弱いんじゃない。
 繊細なの。


 うん。

 詭弁だよ。  


Posted by 紫風子 at 19:25嘘 ( liar )

2018年06月03日

古今

 悔しくて歯ぎしり。

 している癖に、

 いざ強い存在に出会うと卑屈に笑って、

 頭(こうべ)を垂れる。

 汚泥を啜ることに慣れた振りをして。

 無視されても平気なんだと演技して。

 苛立つと、よく爪を噛みます。

 根元まで噛み過ぎた両手の爪は、

 マニキュアを塗っても栄えないのです。

 情熱を燃やそうと躍起になっても、

 立ち向かう勇気がないから燃えた炎は、

 すぐに消えてしまう。

 それでも生きています。

 ただ卑屈に。

 自分を卑下すれば歩くことは楽だから。

「マイペースの賜物だね」

 と、貴方は言ってくれるけど――。

 それは、きっと、違います。

 違うけれども、その解釈に有り難うと言いたい。

 言葉に騙されそうになる自分の甘さ、

 変わらないのは今も昔も。  


Posted by 紫風子 at 11:00呟 ( talking )

2018年05月22日

重ねる

 冷たい風に身を縮ませながら上着を重ね、
 並木道に向かって、一歩一歩、歩を重ね、

 貴方の待ている場所に向かっている時の、
 高揚感といったら――。

 頭上に生い茂る街路樹も、
 今は見る影も無くなって散り散りで。

 剥き出しの枝葉が心に突き刺さるような、
 そんな気がしてくる。

 歩く先に貴方の姿を見つけて胸ときめく。

 けれども、そんな気持ちを悟られないように、
 嫌々、来ましたというような演技を重ね、

 足元に広がる病葉を踏み重ね、 

「嫌いだけどね」と嘘の台詞を重ね、

 それでも自然な流れで唇を重ね、

 きっと貴方は私に違う誰かを重ね――、

 ているだけなんだと、そう思うけどれども。

 それでも。

 **********

 今日、久し振りに、あの時の並木道を歩いてきた。

 生い茂る街路樹は、あの頃と違って色鮮やかで、
 私は冬が終わったことを改めて知る。

 いや、今、何月だよって思うけど。

 もちろん、並木道の先に貴方は居ない。
 居ないことに安堵している自分が居る。

 心の冬も終わりを告げたことを改めて知る。 

 歩を重ね、

 言を重ね、

 心を重ね、

 唇を重ね、

 それで得られた人生の豊かさね。

 満ち足りた気持ちは、結局、刹那的なものだったけど、
 そんな冬の思い出も今となっては心地よく思える。

 そう思う。

 ――と、

 自分自身に嘘を重ねる。  


Posted by 紫風子 at 17:00感 ( sentimental )

2018年05月15日

性分

 優しい言葉をかけられて不安になる。

 冷たい態度をとられて不安になる。

 心が奪われている時は、

 どんな言動も行動も、

 気持ちが駆け巡って、

 余計な想像が膨らんでしまい、

 最後は不安になってしまうんです。  


Posted by 紫風子 at 20:15感 ( sentimental )

2018年03月21日

10カウント

 一番、悲しいことは、

 二号さんだと知った瞬間。

 三角関係の末に手に入れた恋だったのにと、

 四階の窓から白み始めた空を見て嘆息する、

 五時過ぎの夜明け。

 六骸の隅々まで行き渡る情動を、

 七夜と思い馳せていたはずなのに、

 八の字を寄せて貴方は別れを告げるから、

 九部咲きの桜を眼下に捉えながら、

 十まで数えて逝くのです。   


Posted by 紫風子 at 20:20詩 ( poem )

2018年03月04日

曖昧カテゴライズ

 雨が降っていたはずなのに、

 気がつけば太陽が照っている。

 刹那の風景。

 さっきまで泣いていたはずなのに、

 気がつけば笑顔を浮かべている。

 刹那の情動。

 切り替わりの激しさを感じながら、

 定義づけで物事を判断して生きている、

 そんな私の日常。  


Posted by 紫風子 at 00:25呟 ( talking )