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2017年02月04日

刹那の絆

 今日も目が覚めて、

 胸に手をあてて、

 いつもと変わらない、

 この気持ちを確かめる。



 遠くの方から聞こえてくる、

 救急車のサイレンに耳を傾けながら、

 変わらない気持ちを確かめる。



 この先ずっと、

 変わらずに愛し続ける自信は無いし、

 約束を交わして、

 縛られちゃうのもゴメンだから、



 その刹那、

 その刹那、

 大切な絆。



 惰性で続く関係なんて腐ってるね、と、

 いつか漏らした私の言葉に、

 不服そうだったのを覚えている。

 理想語りは男の性分だって理解しているけど、

 墓穴まで一緒だと決めてしまうような、

 夢見がちな部分には苦笑い。



 過去を振り返る瞬間があるのなら、

 未来を見据える余裕があるのなら、



 その刹那、

 その刹那、

 大切な絆。



 こんな性格で申し訳ないと思いながら、

 直す気なんて全く無いけれどね。

 分かって頂戴なんて甘えたことは言わないから、

 嫌になったら正直に言ってね。

 私も言うから。



 今日も目が覚めて、

 胸に手をあてて、

 変わっていない気持ちを確認する。

 遠くから聞こえていた、

 救急車のサイレンが消えてゆくように、

 明日は変わるかもしれない、

 刹那の気持ちを確認する。


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Posted by 紫風子 at 18:00 │詩 ( poem )